I hear, and I forget;
I see, and I remember;
I do, and I understand.
-- old chinese prorerb --
今回、鎌倉画廊の二度目の個展は、正統なフォトグラムや 応用が同居した出品となった。“stacks(積み重ね)”と題した作品は、花を、簡単な幾何形に、並べたり、積んだりして、形態の対比を試みると共に、――支配出来ないもの(自然)を制御 したい欲求の現れだろうか? ――1989年頃の花を材料とした“ボタニカス”シリーズの延長といえる。
モホリ・ナギは、ポジティブ・フォトグラムという技法で、フォトグラムを材料として、次のフォトグラムを作り、プリントイメージは白は黒に、右は左に反転した。私は一回でなく、くり返し続けたらどうなるかと思い、結果は“degradation (退化)”と題した作品になった。
“Indiane photog.”と題したのは、インディアナ州のある写真家と、そこで撮られた写真の両意を指す。小さな町のつぶれかけた雑貨店の片すみにあった、スミス・スタジオとかいう写真館のネガを、暗室で、ベタ焼きにした作品。ポートレートや、卒業写真は、無造作に配置してイメージで、見る人自身の失われた時や、置き忘れていた思い出を喚起する、触媒とはならな いだろうか。
--Carolyn+Doan Helms夫妻 (Attica, Indiana州)の協力に感謝します。
6/6/95東京にて